鈴木雅明（指揮）
1990年＜バッハ・コレギウム・ジャパン（BCJ）＞を創設以来、バッハ演奏の第一人者として名声を博す。BCJを率い欧米の主要なホール、音楽祭に度々登場し、作品の本質に迫る洗練された演奏で極めて高い評価を重ねている。近年はボストン交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団はじめモダン・オーケストラへの客演も多く、モーツァルト、メンデルスゾーン、マーラーなど多彩なレパートリーを披露。今年3月にはBCJ合唱団、イェール大学スコラ・カントールム合唱団を率いてニューヨーク・フィル定期にデビュー、同楽団初のバッハ・シリーズの開幕を成功に導いた。
神戸出身。東京芸術大学作曲科およびオルガン科を経て、アムステルダム・スウェーリンク音楽院に学ぶ。東京芸術大学古楽科を設立し、2010年まで20年にわたって教鞭を執る。
現在イェール大学音楽大学院および教会音楽研究所招聘教授、神戸松蔭女子学院大学客員教授。
2012年にはドイツ・ライプツィヒ市より、国際的なバッハ演奏貢献に対して「バッハ・メダル」が贈られた。

イェール大学スコラ・カントールム合唱団
2003年にサイモン・キャリントンによって創設された24名からなる室内合唱団で、コンサートと教会礼拝での演奏を行う。イェール大学教会音楽研究所の支援を受けており、メンバーは全イェール大生からオーディションで選ばれる。1750年以前の音楽と近・現代曲を得意としている。これまでにヨーロッパ各国や中国・韓国など世界各地で演奏を重ねており、2013年には日本の他シンガポールを訪れる。近年は、ヘルムート・リリング、クシシュトフ・ペンデレツキ、サー・ネヴィル・マリナーといった世界的な著名指揮者も迎えている。

ジュリアード音楽院古楽オーケストラ
2009年に開設され、学部生から修士・博士課程にまで対応。17〜18世紀の音楽に関する包括的な教育・研究を行う。2012年秋には、ザ・ニューヨーカー誌によって〈ニューヨークが誇るアーリー・ミュージックの世界的ヴァイオリニスト〉と評されたロバート・ミーリーをトップに迎えた。ピリオド楽器演奏では学内のトップ・アンサンブルであるジュリアード415が、17〜18世紀のレアなものからスタンダード作品までを手掛けて高い評価を得ている。アンサンブルの名前は、バロック音楽の演奏で一般的なピッチ（A=415Hz）に由来し、カステッロ、ブオナメンテといった17世紀ヴェネツィア楽派のコンソート音楽からJ.S.バッハや、ハイドン、モーツァルトの交響曲に至るまでの幅広いレパートリーを、一流の常任・客演指揮者の下で演奏している。