阿部 裕之(ピアノ)
第49回日本音楽コンクールピアノ部門第1位。東京藝術大学附属高校及び東京藝術大学音楽学部を卒業。同大学院修了後、ドイツ、フランスで研鑽を積み、パリではV.ペルルミュテール氏にラヴェルの作品を集中的に学んでいる。1983年フランス・エピナール国際ピアノコンクールで銀メダル受賞。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学修了、東京フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、新星日本交響楽団他との協演やNHK、ニッポン放送及び南西ドイツ放送の放送録音など幅広く活動を行う。鋭い感性と多彩な音色のパレットから描き出される独特の響きと奥深い音楽は、高く評価されている。1997年にはラヴェルのピアノ曲全曲演奏会を開催。従来の解釈とはひと味異なる新鮮な演奏で新しいラヴェルの世界を確立。また、CD「阿部裕之プレイスラヴェル」をリリースし、繊細でありながらも大胆な表現と音色感の見事なバランスを絶賛された。また室内楽分野でも活動を広げ、久合田緑氏とはベートーヴェンやシューベルトのヴァイオリンソナタ全曲演奏会を行っている。これまでに日本音楽コンクールをはじめ全日本学生音楽コンクール、名古屋国際音楽コンクール、宝塚ベガコンクールなどの審査を務める。第12回京都府文化賞受賞。
現在、京都市立芸術大学教授。 久合田
緑(ヴァイオリン)
6歳よりヴァイオリンを始め、全日本学生音楽コンクール大阪大会小学校、中学校の部で各一位を受賞し、12歳で大阪フィルと協演。東京藝術大学付属高校を経て東京藝術大学に入学後、来日中のアイザック・スターン氏のすすめでアメリカ留学を決意し、同氏の推薦でJ.D.ロックフェラー3世財団等の奨学金を得てジュリアード音楽院、インディアナ大学音楽学部で学ぶ。同大学卒業後帰国し、オーケストラとの協演やリサイタル、放送などの活動の他、日本テレマン・アンサンブルのソリストとして、また東京バッハ・アカデミーのメンバーとして活動した後、1994年までの15年間にわたって久合田緑弦楽四重奏団を主宰。現在、ソリストとして、またジャパン・ストリング・クァルテットのメンバーとして全国各地のコンサート、音楽祭、放送などに数多く出演。92年、94年、国際交流基金の音楽使節として、中南米4カ国、中東、フランスなどで公演。ピアノの阿部裕之氏と99年〜00年にかけてベートーヴェン・ソナタ全曲演奏会、2004年5月にオール・シューベルト・プロのコンサートを開催。
相愛大学教授、東京藝術大学講師を経て現在、京都市立芸術大学教授、相愛大学講師として後進の育成に努めている。また日本音楽コンクール、全日本学生音楽コンクール等多くのコンクールの審査にもあたっている。田中信太郎、東儀祐二、鷲見三郎、兎束龍夫、服部豊子、I.ガラミアン、J.ギンゴールド、F.グッリ、I.スターンの各氏に師事。
上村 昇(チェロ)
1975年、京都市立芸術大学卒業。黒沼俊夫氏に師事。1976年、第23回文化放送音楽賞受賞。1977年、第46回日本音楽コンクール第1位。海外派遣コンクール松下賞受賞。1979年、京都・東京にてデビュー・リサイタルを開く。第6回カサド国際チェロ・コンクール優勝。ヨーロッパ各地で活躍。1983年、第1回京都府文化賞新人賞受賞。1986年、東京・京都にてバッハ無伴奏チェロ組曲全曲演奏会を開催。1991年、ノイマン指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演。1993年、第5回飛騨古川町音楽大賞奨励賞受賞。プラハ交響楽団と共演。1998年ABC国際音楽賞受賞。2001年、第19回京都府文化賞功労賞受賞。ソリストとしての活躍はもちろん室内楽の分野においても国内外の著名なアーティストたちからの信頼も厚い。また、1998年より京都府民ホール・アルティの開館10周年を記念し弦楽四重奏団(矢部達哉・豊嶋泰嗣・川本嘉子)を結成し、定期的に公演を行っている。
現在、母校の京都市立芸術大学教授、桐朋学園大学客員教授として後進の指導にもあたっている。
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