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クローエ・ハンスリップ(ヴァイオリン)Chloë Hanslip (Violin)
 
       

1987年生まれのハンスリップは、世界の舞台において既に卓越した演奏家としての評価を不動のものとしている。並外れた才能に恵まれ、2002年にはBBCプロムスにデビューし、更に2003年に協奏曲で米国デビューを果たした。以来、英国(ロイヤル・フェスティバル・ホール、ウィグモア・ホール)や欧州(ウィーン・ムジークフェライン、ハンブルク・ライスハレ、パリ・ルーブル、サル・ガヴォー、サンクトペテルブルク・エルミタージュなど)の主要ホールや、更にはカーネギー・ホール、東京芸術劇場、ソウル・アート・センターなど世界各地で演奏している。

これまでに、バイエルン放送交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ボン・ベートーヴェン管弦楽団、ベルン交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、バーミンガム市交響楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、BBCウェールズ交響楽団、ラハティ交響楽団、モスクワ国立交響楽団、ノルウェー放送交響楽団、リアル・フィルハーモニア・ガリシア、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団、ハンブルク交響楽団、チェコ国立交響楽団、RAI国立交響楽団、トスカーナ・レジオナーレ管弦楽団、ヘルシンボリ交響楽団、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団、タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団などと演奏してきた。更に欧州を離れても、シンシナティ交響楽団、デトロイト交響楽団、ヒューストン交響楽団、東京都交響楽団、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団、アデレード交響楽団、オークランド・フィルハーモニー管弦楽団、シンガポール交響楽団などと共演している。これまでに共演してきた指揮者としては、サー・ネヴィル・マリナー、サー・アンドルー・デイヴィス、マリス・ヤンソンス、パーヴォ・ヤルヴィ、シャルル・デュトワ、ミハイル・ユロフスキ、シェン・ツァン、ハンヌ・リントゥなどの名が挙げられる。

クローエのディスコグラフィは幅広く、直近の録音はルビコン・クラシックスによるもの。これは同レーベルからは初めてのCDであり、デュオのパートナーであるダニー・ドライバーとの共演によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集(全3枚)のVol.1である。以前にやはりダニー・ドライバーと録音したヨーク・ボウエンのソナタ集(ハイペリオン)は、グラモフォン(グラモフォン・チョイス)とザ・ストラッド誌から推奨盤として選ばれている。他にも、2002年独エコー・クラッシック賞の新人賞と2003年英クラシック・ブリット賞の‘イギリスの若手クラシック演奏家’賞を受賞した、ロンドン交響楽団とのブルッフのヴァイオリン協奏曲(ワーナー・クラシックス)や、スラトキン指揮のロイヤル・フィルと録音し、絶賛されたジョン・アダムズのヴァイオリン協奏曲など特筆すべき録音がある。
ハンスリップのレパートリーは、ブリテン、プロコフィエフ、ベートーヴェン、ブラームス、コルンゴルト、ショスタコーヴィチ、バーバー、バーンスタイン、ディーリアス、メンデルスゾーン、ブルッフ、エルガー、チャイコフスキー、ウォルトン、シベリウスらの協奏曲と広範にわたる。また現代曲にも特別な思い入れを持ち、アダムズ、グラース、コリリアーノ、ナイマン、ヒュー・ワトキンス、ピーター・マクスウェル・デイヴィス、ブレット・ディーンらの作品のよき理解者である。室内楽奏者としても力を注いでおり、ボースタッド、ウェスト・コーク、クトナー・ホラといった欧州のフェスティバルの常連で、アンジェラ・ヒューイット、ダニー・ドライバー、イーゴリ・チェトゥーエフ、チャールズ・オーウェンといったリサイタルのパートナーと共に出演している。

2017−18シーズンの主だった演奏予定としては、ロンドン・フィル、ガリシア交響楽団、ボーンマス交響楽団、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、ヴァステラス・シンフォニエッタ、ニュー・ジャージー交響楽団との協奏曲のほか、ノーザン室内管弦楽団初の‘アーティスト・イン・アソシエーション’として同楽団と新しい関係性の構築に臨む。ダニー・ドライバーとはターナー・シムズ・コンサート・ホール(サウザンプトン)でのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ・ツィクルスを完結させるとともに、ロンドンのウィグモア・ホールとキングス・プレイスでリサイタルを行う。

クローエはロシア人教師ザハール・ブロンの下で10年間学んだほか、クリスティアン・テツラフ、ロバート・マスターズ、イーダ・ヘンデル、サルヴァトーレ・アッカルド、ゲアハルト・シュルツに師事している。使用楽器は1737年製グァルネリ・デル・ジェズ。

(2017年12月現在)

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【映像・音源資料】
Chloë Hanslip plays Bazzini - La Ronde des Lutins, Op. 25 (Dance of the Goblins)

Benjamin Godard - Violin Concerto No. 2 in G minor, Op. 131 (1/2)

Benjamin Godard - Violin Concerto No. 2 in G minor, Op. 131 (2/2)

BBC Proms 2011: Schindler's List by John Williams

Mendelssohn Violin Concert (Part 1/2)

Mendelssohn Violin Concert (Part 2/2)


雑誌掲載記事

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