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シューマン 交響曲全集 ブラームス 交響曲全集 日本作曲家選輯 芥川 也寸志 オネゲル: 交響曲 第3番 「典礼風」 日本作曲家選輯 諸井 三郎 日本作曲家選輯 黛 敏郎 日本作曲家選輯 別宮 貞雄 ハーティ: ピアノ協奏曲、 幻想的情景、 コメディ序曲 日本作曲家選輯 矢代 秋雄 日本作曲家選輯 山田 耕筰 「かちどきと平和」他 日本作曲家選輯 山田 耕筰 「長唄交響曲」他 日本作曲家選輯 大木 正夫 |
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| 湯浅 卓雄 CDレヴュー | ||||||
| シューマン:交響曲全集 湯浅卓雄(指揮)/大阪センチュリー交響楽団(管弦楽) |
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◆交響曲 第1番 変ロ長調 op.38「春」 ◆交響曲 第2番 ハ長調 op.61 ◆序曲、スケルツォとフィナーレ op.52 ◆交響曲 第3番 変ホ長調 op.97「ライン」 ◆交響曲 第4番 ニ短調 op.120 2006年 9/30、10/29、11/21 神戸新聞松方ホール ライヴ録音 WWCC-7551-2 Live Notes ナミ・レコード(オンライン・ショップ) Producer Takashi Mitsukawa Director Yutaka Kojima Engineer Keiichi Okao Takuo Yuasa appears by coutesy of naxos (HNH International Ltd.) Co-Production:Kojima Concert Management Co.,Ltd. “Live Notes” Nami Records Co.,Ltd. |
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レコード芸術 '07 7月号 新譜月評 【特選盤】 【推薦】シューマンの交響曲は最近またもマーラー編のディスクが発売され、コンサートでもマーラー版が演奏された。シューマンの原作に弱点があるとみてのことだろうか。しかしバーンスタインも語っているようにシューマンのスコアはそのままでも十分に完成度が高く、補筆の必要はない。それを演奏するには、すぐれた音楽性をもった指揮者による注意深いスコアの読み、あまり大きくない洗練されたオーケストラ、もうひとつ付け加えると音響効果のよいホールがあればよい。 湯浅卓雄指揮大阪センチュリー交響楽団の神戸新聞松方ホールにおける演奏と録音は、まさに以上の3つの条件を満足させている。ここでは交響曲4曲と1曲の管弦楽曲が収録されているが、実際の公演は3日間にもおよび、ほかにヴァイオリン協奏曲(漆原朝子)とチェロ協奏曲(スティーヴン・イッサーリス)、《ゲノフェーファ》序曲と《マンフレッド》序曲が演奏された。私はそのうちの2日間を聴いたが、全部がCD化されなかったのは、残念である。 しかし演奏は、ここに収められただけでも十分すばらしい。第1番《春》は真に交響的な響きで一貫しており、第1楽章は快速のテンポとはつらつとしたリズムが特徴的である。オーケストラの対向配置なども生かされている。むろん主部のアレグロ・モルト・ヴィヴァーチェでは反復が行なわれ、反復の実行はほかの曲も同様である。もちろん音楽的にまったく隙のない演奏で、この楽章ではコーダの加速も鮮烈である。 第2楽章もデュナーミクの効果をよく表出しており、しかも旋律がなめらかに歌う。各パートの役割を知悉した表現で、ホルンの巧みさも際立っている。第3楽章は精確で楽想の彫りが深い。クァジ・プレストも鮮やかなリズム処理が快い。 終楽章は低弦のスフォルツァンドがよく利き、弦の美しさにホールの音響効果がプラスしている。もっともスタンダードな解釈というべきだろうが、コーダもみごとな締めくくりである。 第2番は第1楽章の序奏から木管が美しい。デュナーミクの様相も実に妥当かつ精確である。主部はトレモロの効果が美しく、弦の細かい動きも特筆に値する。すみずみまで優秀なアンサンブルである。第2楽章スケルツォはみごとな立体感で、2つのトリオは巧妙なアゴーギクを駆使してよく流動する。主部の最後も自然である。 第3楽章は文字通りエスプレッシーヴォで、ポリフォニックな書法も着実に再現されるが、全体はロマンティシズムの本質に触れると感じられる。フィナーレもむろん重量感があり、管弦のブレンドの美しさが光る。 《序曲、スケルツォとフィナーレ》も名演である。冴えた弦の表現が活力にみち、アゴーギクも精緻きわまりない。これに感興ゆたかな〈スケルツォ〉と躍動感にみちた〈フィナーレ〉が続く。管弦ともに力いっぱいの演奏である。 第3番《ライン》もすばらしく交響的で、響きが美しい。音楽はめりはりが強く、しっかりと構築されている。いうまでもないが指揮者とオーケストラの好調がもたらしたものであろう。第2楽章スケルツォもインティメートな親しみやすさを感じさせながら華麗であり、堂々とした威容がある。 そして第3楽章ニヒト・シュネルでは、ゆとりのある歌がシューマネスクでロマンティックな情緒にみちあふれている。もっとも、これを3部形式と見るのはいささか無理があろう。第4楽章ファイアーリヒはかなり立体的で多声的な曲想が適切に示されている。金管をよく鳴らした壮麗なハーモニーも美しい。 終楽章は一転して晴れやかな気分が、しかしいささか薄い大気でおおわれたドイツの空のようにあらわされている。構築的にはきわめて着実で、作品のもつ古典性が確かに表現されたといえる。 第4番も、ほの暗い響きと音色が作品にふさわしい。展開部の凝りに凝った手法というか、スコアの書法がきわめて効果的に音にされている。もちろんレガートの効果もなかなかのもので、内面の力感を鋭く把握して音楽に反映させるのは、湯浅のすぐれた能力といわねばなるまい。 第2楽章ロマンツェも美しいたたずまいであり、中間部のヴァイオリン・ソロ(川崎洋介)もみごとな演奏を聴かせる。そしてやはりはぎれのよいスケルツォとトリオを経て、第1楽章の再現部の性格も認められるフィナーレに至る。 ここでの序奏から主部への移行は自然かつ絶妙であり、その構成はスコアをよく分析した結果ともいえる。最後のシュネラーの締めくくりも的確である。これは現時点でシューマンの交響曲を聴くには、もっとも薦めたいディスクといってよい。 (小石忠男) 【推薦】神戸の松方ホールはとても音響がよいのだろう。そのホールのひびきを知りつくした湯浅卓雄と大阪センチュリーが、なんとも美しいシューマン全集をCD化した。《ライン》だけが準推薦、あとの3曲は推薦だ。 1番の序奏部から耳に快い音色がゆったりとしたテンポで運ばれてくる。しかもフォルテは十分に力強く、ヴィオラの刻みに意味があり、念を押すリズムやものをいうティンパニが印象的だ。 主部はすばらしい活き活きしたひびきが前記の美しさを伴って進む。少しも力まないので、ときに手応えの弱さを感じさせもするが、ハーモニーにこくのあるのが何よりもよい。 第2楽章も一口にいえばドイツ風だ。アタックの角を立てず、内容のある音を柔らかく生かし、しかも暗くならず、ピッツィカートや心のこもったチェロの歌が耳元を通りすぎてゆく。 第3楽章は落ち着いたスケルツォだ。ホルンが生き、運命動機が意味を持ち、ひびきはいつも有機的。そしてフィナーレに入ると、和音に遠近感や空間を感じさせ、弦の厚み、ホルンの美しさ、木管の透明なハーモニーが光り、輝かしいコーダで終結する。 2番の第1楽章も有機的なひびきと歌にあふれ、第2楽章は速いテンポで突然とび出してくる。それがなんとも小気味よい。オーケストラは十分に練習を積んだ感じで、トリオのアンサンブルが見事だし、ロマン派の音楽をドイツ風に生かし、コーダではリズムを語りつつ、効果的なアッチェレランドとともに前身してゆく。 第3楽章は冒頭からシューマンの情緒があふれ、ヴァイオリンとホルンがここでも美しさのかぎりだ。フィナーレは生気に満ち、重低音の強い底力のあるハーモニーと、各楽器がよく溶け合ったブラームス風のひびきが特徴的である。 《ライン》はそのブラームス風のひびきがシューマンの渋いオーケストレーションを際立たせ、高音の冴えに不足するが後半の胸の高鳴りや、とうとうと流れるハーモニーは湯浅/大阪センチュリーの真骨頂といえよう。 第2楽章も豊かなハーモニーが優位を占める。テンポは意外に速く、もっとたっぷりしてよいと思うが、メロディはむせるように歌われ、ホルンは朗々と鳴りわたる。 第3楽章はすべての楽器がとけ合っているが、そのせいかいささか詩情不足だ。もう少し整理されたひびきの方がよかった。 第4楽章はさらに壮麗な、レクイエム的なものがほしい。フィナーレも分厚さがだんだんと耳について来てしまうが、最後のクライマックスはオーケストラがりゅうりょうと鳴り、テヌートの効果も見事である。 最後の4番はドイツ風の含みのある音を主体に歌が連続、第1楽章の主部はじっくりとした運びの中にすごいカロリーと密度の濃いひびきを封じこめている。近頃のオーケストラには珍しい立派な音のかたまりが迫ってくる。 第2楽章は共感に満ちた熱い心の演奏。第3楽章も含みのあるリズムがドイツそのもの。そして終楽章の序奏部では、主部に入る直前の盛り上がりが凄絶の極みであり、意外に速いテンポと切れのよいリズムによる主部が続く。気持ちのよいフィナーレだ。 (宇野功芳) 音楽現代 '07 7月号 交響曲 推薦盤 【推薦】湯浅卓雄と大阪センチュリー響の、ブラームス交響曲全集に続く快挙である。昨年のシューマン没後150年チクルスから交響曲4曲と「序曲、スケルツォと終曲」を収録したライヴ録音。全体的には非常に楽譜の読みが深く、細部まで明晰で曖昧さのないシューマンだ。それに音の流れは快適で、そのうえロマンティックな夢や香気が十分に感じられる。筆者が最も心動かされた「ライン」では、リズムの弾力としなやかなフレージングが、晴朗とした曲想を見事に活かし、透明さを保持するオケの響きには余裕が伺えるのだ。対旋律の浮かび上がってくる具合や同送楽器の聴かせどころなど実に巧みと言えよう。「春」も響きが浅薄になることなく、表情は多彩で聴いていて楽しい。「4番」も重厚になり過ぎず爽やかなのがとてもいい。「2番」は流れの良さが目立ち、錆や垢を洗い流したようなフレッシュな印象が強い。全体に気迫溢れるオーケストラの音色と湯浅の的確な表現が光った名演。 (保延裕史) ぶらあぼ '07 6月号 今月のぴっくあっぷ シューマン特有の厚ぼったい響きがスッキリと整理された好演。と言うのは簡単だが、あのオーケストレーションをかくも自然に響かせるのは、相当な業と緻密さを要するだろう。欧州で実績ある湯浅の手腕と、それに応えたセンチュリー響に拍手を送りたい。どの曲も音の綾が美しく、難関の第2番も実に見通しがいい。とりわけ印象的なのは第4番。重厚なニ短調色よりも「春」寄りのしなやかさが強調され、第2楽章の丁寧な歌い口、第4楽章の弾力感など終始胸が躍る。4曲を通じて、精神を病む晦渋なシューマンはおらず、陽光のさす幸福感が聴く者を包む。 (柴田克彦) |アーティストニュース|トップページ| |
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